コラム

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退職金の平均は2,249万円。金融商品に投資するか、自分に投資するか。

2018.07.17

コラム

<退職金の使い道は、道楽か投資か>

退職金が入ると気が大きくなり、長年働いた自分へのご褒美として豪華な旅行をしたり、念願の高級車に乗り換えたりする気持ちは分かります。

また、老後に備えて退職金を金融商品で運用しようと考える方もいるでしょう。普段は会ったこともない給与の振込口座先の銀行から連絡があって、いつの間にか(手数料の高い)投資信託を買わされてしまうなんてことも。

いずれも、数年後には後悔することでしょう。当たり前ですが、退職金は一時的なお金で使ってしまえば無くなります。現役時代のように、毎月一定の給与が振り込まれることは無いのです。再雇用や年金はあっても、現役時代のような感覚で生活費を使っていると、月の収支はマイナスになります。ボーナスのように月々の収支を補填してくれるものもありません。

<慣れないことをするから失敗する>

だからといって、退職金を増やそうと慣れない金融商品に手を出すのは考えものです。現役時代から投資をしてこなかったのであれば、下手な投資は避けた方が良いでしょう。うまい話に引っかかるのは目に見えています。

何十年も会社員として真面目に働いてきたのなら、道楽も投資も苦手なことでしょう。慣れていないことに手を出せば、結果は火を見るよりも明らかです。せっかく手にした退職金を簡単に失う行動は、オススメできません。

<退職金の平均は2,249万円>

ところで、一般的に退職金はどの程度もらえるのでしょうか。企業の規模や業種、業績によって当然異なりますが、大手企業(資本金5億円以上、労働者1,000人以上)では、大学卒で満勤勤続の退職者に、22,490千円の退職金が支給されています。近年、減少傾向ではありますが、2千万円を超える一時金が受け取れます。

退職金平均

<投資するなら、金融商品ではなく自分に>

なお、道楽や投資など慣れないことはしてはいけないと前述しましたが、私は道楽も投資も否定しているわけではありません。一気にやろうとするから失敗するということです。

真面目に勤めてきた会社を退職後、すぐに「慣れないこと(道楽や金融商品)」に手を出すのではなく、一度、自分でオーナー経営者になって、少しずつ道楽や投資を覚えていく方が良い。長年会社勤めをしてきたあなたが「慣れていること」は、一生懸命働いて会社の業績を上げることです。

例えば、退職金から1,000万円を中小企業の買収に使ったとします。そこで、オーナー経営者として役員報酬を1,000万円に設定すれば、税金等を差し引いても2年で投資を回収できるだけ稼げます。そんな高利回りの金融商品など他にはありません。

勿論、自分で働いて稼いでいるので金融商品とは違いますが、知識のない金融商品に投資をして不安な毎日を送るよりも、自分に投資して、オーナー経営者として働く方が余程安心ではないでしょうか?