コラム

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退職者が中小企業の経営をする際に、最も不安になるのは?

2018.09.29

コラム

退職金で会社を買おうと考える会社員が、最も不安になるのは何でしょうか?

退職金を利用した事業承継M&Aに興味がある退職予定者の実態を探るためにアンケート調査を実施しました。調査は、年齢55歳から65歳までの会社員で、個人年収600万円以上1500万円未満の方を対象としています。
(調査詳細は前回を参照)

<最も不安な要素は「資金繰り」>

資金繰り中小企業

 

結果は「資金繰り」が最も不安になる要素でした。
財務担当者を除いて、企業に勤めている人のほとんどは、資金繰りを意識したことはないでしょう。

特に大企業の一部門で働いている場合には、予算や売上は意識しても、資金繰りを考えながら仕事をすることはありません。

しかし、中小企業の経営者となれば、資金繰りは最も大事なことになります。売上が下がっても、新商品が開発できなくても、赤字が続いても、資金があれば会社が倒産することはありません。逆に売上が上がっても、新商品が開発できても、黒字が続いても、資金がなければ倒産してしまいます。

<黒字倒産>

例えば、商品を売掛で販売して、1~3ヵ月後の決済となっている場合、その期間の利益が損益計算書上では黒字であっても、現金はすぐに入ってこない状態にあります。この現金が入ってこない期間に、実際のお金の入金と出金が一致せず、経費の支払いなどで資金繰りが困難になることがあります。

損益計算書上では黒字であったとしても、自己資金で支払いができず、銀行からの借入もできなくなると、外部への支払いができず、倒産状態になってしまうのです。資金繰りは、黒字ならやらなくて良い、というものではないのです。

無論、「入金は早く、支払いは遅く」するのが資金繰りの基本ではありますが、取引相手先との力関係により、自社の都合の良いようには入金サイトをコントロールできません。大企業の看板があった頃とは、力関係が全く違うのです。

中小企業のデューデリを行う際は、資金繰りがどうなっているのか、取引先との力関係はどうなのか、入出金のサイトは適切かも確かめるようにしましょう。